UVERworldが作り出す楽曲は、なぜこんなにも多くの人の心をつかんで離さないのか。それは彼ら自身が日々戦い、挑戦し続けているからではないだろうか。行動してきたからこそ発信できるメッセージが彼らにはある。
ここでは、TAKUYA∞(Vo)に「ナノ・セカンド」について聞く。どの楽曲よりも強いメッセージを感じるこの曲が生まれたきっかけとは。彼がこの曲に込めた思いとは。
UVERworldが作り出す楽曲は、なぜこんなにも多くの人の心をつかんで離さないのか。それは彼ら自身が日々戦い、挑戦し続けているからではないだろうか。行動してきたからこそ発信できるメッセージが彼らにはある。
ここでは、TAKUYA∞(Vo)に「ナノ・セカンド」について聞く。どの楽曲よりも強いメッセージを感じるこの曲が生まれたきっかけとは。彼がこの曲に込めた思いとは。
「ナノ・セカンド」は、他の楽曲以上に夢への思いを感じる。夢を追いかける者、挫折しかけている者、両者の心に響くこの曲だが、それを作り上げた本人の心を震わせた言葉とは何だったのか。実は取材者にとってこれが人生初のインタビュー。「硬いなー(笑)」のTAKUYA∞さんの一言に、まずいと思いつつ記事の趣旨を伝えると「オッケー」とにっこり。取材初心者の筆者の問いにも誠実に答えてくださった。
夢を追う同志の声を収録したという27thシングル「僕の言葉ではない これは僕達の言葉」のこぼれ話もお届けする。
俺、言われた瞬間すげえ刺さった
—— 「ナノ・セカンド」は、他の楽曲以上に「夢への思い」を強く感じます。この歌が生まれたきっかけは?
俺は3年間ぐらいずっと毎日マラソンをしてて、初めの年とかは1年間で340日走ってた。
—— 1年で340日……!
それって俺にとってすごい自信で、"俺ってすごい続けられる人なんやー"って思った。ステージから人にものを伝えるにふさわしい人間や、って思うくらい、人のできひんことをしてたつもりやってん。
—— 毎日走ることが、自信になってたんですね。
でもその年に、井岡一翔っていう3階級制覇したプロボクサーに出会った。彼の試合とか見に行ったりもするし、すごく仲良くしてもらってて。その一翔もマラソンをしてると。「1日何キロ走ってんのー」「どのぐらいのペースで走ってんのー」っていうところから、自分は340日走ってるって話をしたときに、一翔は「すごいな」って言ってくれて。でももっともっと話していくと、一翔はそんな生活を中学校からしてた。
—— はい。
それこそ友達と遊ぶ時間も削って、その頃からボクシングに打ち込んでた。毎日、起きたらまず10キロ走ってっていう生活を何年間もして、世界3階級制覇した。そんな一翔が言うわけ、「TAKUYA∞くん、夢は願ったらかなうんですよ」って。
—— 夢は願えばかなう。
俺、言われた瞬間にすげえ刺さって。あんまり夢とか追いかけてないフラフラしたやつに、頑張れば夢はかなうでしょって言われても、きっと俺響かへんと思うねん。でも、一翔の「夢は願えばかなう」って一言がすごい刺さった。
—— 本当に行動してきた人の言葉だからこそ……。
あいつの生き方自体が俺はすごい好きで。で、「ナノ・セカンド」っていう曲を書こうと思ったときに、一翔の試合がまとまってるDVDをボーッと見てた。彼は俺よりももっと細かい、細分化された一日、凝縮された一日を何年も過ごして今まで来てる。「ナノ・セカンド」っていうのは1秒の10億分の1秒っていう意味で、1秒のもっと細かいもの、しっかり時間を大事にして積み重ねてきたものが形になるみたいなことを楽曲にしようと思って始まった。
燃えて曲作ったわーぐらいの感じで
—— 井岡さんの「ナノ・セカンド」の感想は?
楽曲できて、一番に送った。一翔の試合のDVDを見て、燃えて曲作ったわーぐらいの感じで送ったから、すげえ長いコメントくれて、すごくいいと言ってくれてた。
インディーズの頃から知ってるお互いやから
——「僕の言葉ではない これは僕達の言葉」は、同じ志を持つ仲間の声を収録したそうですね。
LAID BACK OCEANのYAFUMIと、THE Hitch Lowkeの拓也(星☆拓也)、愛笑むのタクノリ(世田谷のりこ)っていう3人のボーカルが参加してくれて。みんな10年以上もつき合ってる仲。
—— 10年……長いですね。
それはもうメンバーと同じような気持ちで。みんな俺たちのように大切なものを抱えながら音楽をやってる。あの3人なら一緒に歌ってほしいなって思った。インディーズの頃から知ってるお互いやから、一緒に歌ってくれたことによって、曲への思い入れも強くなったと思う。
——アニメ『アルスラーン戦記』のオープニングテーマとしても流れていましたが、何か意識したことは?
アニメの時間軸が随分昔の話だから、ピコピコしたような電子音、最近の近未来的な音ではなくて、生サウンドを重視した楽曲っていうのをちょっと意識したくらい。あとはいつもどおり。
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UVERworld
(ウーバーワールド)
▲ 写真L→R
彰(G)
真太郎(Dr)
誠果(Manipulator&Sax)
TAKUYA∞(Vo)
克哉(G)
信人(B)
滋賀県出身のロックバンド。2014年にサポートメンバーだった誠果が正式加入し6人編成に。今年は代々木第一体育館4daysを含めた"UVERworld LIVE TOUR 2015"と9月から12月にかけて"UVERworld"15&10"Anniversary TOUR"を開催することが決定している。
27th SINGLE
「僕の言葉ではない
これは僕達の言葉」
1204円(+tax)
2015年05月27日発売
収録曲
1.僕の言葉ではない これは僕達の
言葉
2.言わなくても伝わる あれは少し
嘘だ
3.Collide