Keep ON本誌のアナザーストーリーをお届け!

 Keep ON 2015 FEB vol.20 
足りないピース ANOTHER STORY 棘

世の中に溢れている上っ面な音楽に満足できない人をも満たす、決して聴く人を甘やかさない、ストレートで攻撃的な歌詞は、Half-Lifeの魅力の一つである。
ここでは、ラブソング「Boy&Girl」を手がかりに、そんな歌詞を描く上里洋志(Vo&G)自身の、満たされない部分、"足りない"ものを聞く。歌詞に込める思いや、聴く人に伝えたいものについて語ってもらった、Keep ON本誌記事と合わせてどうぞ!

2015.02.14(Sat.)UP

弟とお前はほんとにクソだなって話をしていたら

—— 楽曲制作をするときの必需品は?

 アコースティックギターですね。あと携帯。歌詞を書くときは、僕はペンとか紙で書いたりはしないですね。とりあえずパッと浮かんだものは、すぐ携帯のメモに打ち込んでいく。パッと浮かんだメロディーはすぐボイスレコーダーに録音する、っていうのを、ガラケーのときからずっとやっています。

—— 日常生活をおくっている中で、常に歌詞のキーワードになるようなことを考えているんですか?

 常に考えてるっていうよりは、何かをしているタイミングのときとかに浮かぶ言葉だったり、フラッと友達が言った面白い言葉だったり。えーなんかその言葉面白いね、みたいな。

—— 例えばどんな言葉ですか?

 前一個あったのが、うちの弟が当時学生で、だらしない生活していたんですよ。それで、お前はほんとにクソだな、みたいな話をしていたら、「まあ学生なんて、人生の夏休みみたいなものだからね」って。言った瞬間に、お! お前それ面白いね!って(笑)。

—— (笑)

 そういう、誰かパンッて言ったこと、電車乗ったとき、その横で誰かが話している会話を聞いたりして、ワードみたいなのをポンポン拾ったり。そこからバーッて膨らませたりはしますね。

歌詞書くぞ!って瞬間は、実はあんまりなくて

—— そういうものが集まってくると、歌詞書くぞってなるんですか?

 歌詞書くぞ!っていう瞬間は、実はあんまりなくて。例えば、一個のワードを与えられました、ってなったときに、もうブワッと出るんですよね。入り口と出口みたいなもの、大体の枠がバンッて出てきて、じゃあそれに向かって書いてこうって、ズワーッととりあえず書く。

—— 湧き出たものをとりあえず書く。

 はじめは長いんですよね。だから最初は、ゆっくりな歌メロにしたら、たぶん15分ぐらいある文章(笑)を書いてる。

—— (笑)

 まず書いて、そこからギュッと凝縮したり。あとはそこに歌のメロディーつけていこうかってなってきたときに、必要な部分だけ抜粋していくとか、そういう感じで作っています。

取材・文●村田ゆずか


歌詞に込める思いを語ってくださった本編は、
Keep ON本誌 Vol.20で!

PROFILE

Half-Life
(ハーフライフ)

▲ 写真L→R 岡村健人(B)、福島有(Dr)、上里洋志(Vo&G)。

2000年にカナダのバンクーバーで結成された3ピースバンド。2010年には「J-POP」がテレビ東京ドラマ『モテキ』のエンディングテーマに起用され、注目を集める。昨年末、アルバム『〆』を携えてのツアーを終えたばかり。春には新譜の発売を予定している。

OFFICIAL WEB SITE
INFORMATION

4th Full ALBUM
『〆』
LOCS-3 / SHELTER UNITED 2500円(+tax)

Half-Life 4th Full ALUBUM『〆』

2014年08月06日発売

収録曲

1.ghost
2.げきおこぷんぷんまる
3.BORDER
4.後悔処刑
5.kiss me
6.FAINT
7.水槽
8.シロップ
9.METRO.
10.tiddler
11.Anny(AL ver)
12.SCORE

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