これはもう欲しくてたまらなかったんですよ。アカペラで歌うのももちろんいいんですけども、一人で演奏できてそこに自分の声が乗るほうがもっともっと楽しいなと思ったんですね。

　ピアノだと持ち運びできないし、エレキギターも電気がなかったらめっちゃ音ちっちゃい。これはもうアコースティックギターしかないと（笑）。 でも、アコースティックギターを長く続けるんだったら安いギターは買わないほうがいいって言われたんですよ。弾きにくいし音もよくないから続かないよと。

　本気でやるんだったらチューニングが狂わない、弾きやすくて練習も楽しくできる一流のものを、無理してでも買ったほうがいいって。そう聞いてもう、すぐ世界でいちばん愛されているアコースティックギターはなんだろうって調べましたね。

　「 Martin D28 」です。当時19万8000円。

　これは弾いたことないっていうギタリストはいないぐらい、大標準、超標準のギターなんですよ。それが絶対欲しいと思って、すごいバイトしましたね、渋谷センター街の松屋で（笑）。当時僕は時給1000円だったんです。もう半年死にものぐるいで働いて、貯金して買ったんですよね。19万8000円、現金で！

　人生において買い物ってたくさんするじゃないですか。物を得た喜び、買った瞬間の喜びとしては、これが今のところ一番ですね。まあ感動しましたね（笑）。

　何でも聞いて下さい！　いいですよ!!

　6年前ですね。猫が飼いたくて、最初に里親のサイトを調べていたんですよ。そしたら大体どのサイトも「男性、独身、一人暮らしは駄目」って書いてあったんです。

　後に調べたら、再び捨てられてしまう確率が高いってデータが出ていることがわかって。長らく飼いたいと思っていたけどそれで駄目だったんですよね。

　それで、知り合いの知り合いで猫を飼っているお宅に行くことになりまして、部屋を見たら11匹猫がいて。「いやいやいや、何やってるんですか！」ってなりました（笑）。

　三つ子ちゃんで生まれたんですけど、1匹はもう先にもらわれていて。「今回この2匹なんですけど」ってことで、段ボールの中に2匹いたんですけど、僕が「こんにちは〜」って言ったら段ボールの隅に寄っちゃって。そんな逃げなくてもいいだろと（笑）。

　オスとメスなんですけど、メスのほうのみみちゃんが好奇心旺盛で、ずっとかまってたらじゃれ始めてきて。「こいつとならうまくやっていけるかも！」と思い、「この1匹だけ連れて帰ります」って言ったら、「いやいや、猫を1匹で飼うのと2匹で飼うの、何が違うと思う？」と質問されて。

　「飼うの初めてで、そんな自信もないですし、」って返したら、「1匹で飼ったらエサ代とトイレで大体3000円くらいなんだけど、2匹で飼ったらいくらになると思う？」って。単純に倍で、「5000〜6000円ですか？」って言ったら「ううん。3500円くらい」と（笑）。

　「でも自信ないんで」って言って2匹を引き離した瞬間、2匹がみゃーみゃー鳴きだして。「うわ〜、これはどうしようもないぞ！」って。3つ子のうちの1匹はもらわれているし、1匹残すのは忍びないし、「どうしようかな〜どうしよう〜」って考えているうちに、ケースにもう1匹入れちゃってましたね（笑）。

　家に連れて帰って、自分のいる部屋とは違う部屋に、キャリーケースを開けて置いておいたんです。出てきたかな〜って思って行くと引っ込むし（笑）。こいつら一生懐いてくれないんだろうなってめちゃめちゃ思ってました。これが出会いです。

　結局そこからなかなか懐かなくて。僕が帰ってきたらソファの上に小さくなるんですよ。そこから2週間くらい経った頃、なかなか懐かないな〜って思いながら寝て、朝起きたらすぐそばに2匹がいたんです。「うお〜！ まじかっ！！」と思って。ここから2匹の態度が一変したんですよね。絶対膝に乗ってくるし、今はとにかくもう本当に信頼してくれているのが伝わってきます。

　落としましたね〜。1回目は2年前ぐらい。コンビニでキムチを買ってきて、器に開けようとしたときに下にぽんが来て、「おっ、ぽん来たな」と思ったら、キムチをパッと落としちゃって。

　「やっべ！！」と思ってすぐ取ったのに余裕で色がついてて、「わ〜っ　ぽん、本当ごめん」って。でもぽんは「全然気にしないよ」みたいなふうにしてましたね（笑）。　あとそれをみみちゃんがなめてたのも微笑ましかったですね（笑）。

　去年も1回落としちゃったんですよね。でもやっぱり全然気にしてなかったです（笑）。心の広い猫に育ってね、もう本当にうれしいですよ。